米国ではICOに代わる新しい資金調達の方法としてSTO(Security Token Offering = セキュリティ・トークン・オファリング)が注目されてきています。Security Token(セキュリティトークン)=ブロックチェーン版の証券とは?について解説していきます。
目次
セキュリティトークンとは?
2017年は ICO がでの資金調達が一気に広まりました。しかし、 ICO は米国証券取引委員会( SEC )の見解では「違法」であると判断されました。
アメリカでは資金調達をする際には1933年に作られた資金調達法に基づき、資金調達をしなければ、全て「違法」であると見なされされるため、多くの ICO はアメリカを避けた資金調達をするorアメリカを含んで調達をして、SECから罰金命令を受けたりといった形で徐々に ICO の問題が露わになってきました。
そこで、セキュリティ・トークン・オファリングとが生まれました。
セキュリティ・トークン・オファリングは1933年法に則って資金調達を行い、その代わりにセキュリティトークン(株に近いもの)を発行して会社からの配当や会社が成長したときのセキュリティトークンの価格上昇益を受け取る権利を得るわけです。

下の表にICOとSTOの違いをまとめたので、チェックしてみてください。
ICO | STO | |
トークンの目的 | 使うため | 権利を証明するため |
資金調達の方法 | 法律を無視して、独自のルール | 法律に順守した形 |
例 | 楽天ポイントなどの企業内で使えるお金に相当するもの | 株や債権などの金融商品 |
上記のように ICO と STO は大きく異なる性質を持っています。
NASDAQの前の議長であるRobert Greifeldは「株や債権などの全ての金融商品は5年以内にトークン化されるだろう」と言っています。

ブロックチェーンを使うことで第三者機関による認証コストが大幅に下がるため、普及し始めれば、一気に普及すると考えられます。
セキュリティトークンのメリット
セキュリティトークンは何が嬉しいのか?というと様々な観点から比較していきます。
資金調達
資金調達では上記に示したようにIPOとICOの良いとこ取りで資金調達が行えるのが特徴です。IPOでは国外からも集めることはできるのですが、実質的には国内からの資金調達になっており、費用も莫大な費用が必要となります。それに対して ICO は企業独自のやり方で資金調達を行っているため、 SEC (米国証券取引委員会)から罰金を命ぜられる可能性がありました。
そこで、 STO による資金調達に切り替えていくことで、法令に準拠し、世界から安く資金が調達できるというメリットがあります。
既存の金融商品との比較
既存の金融商品との比較をすると
不動産 | セキュリティトークン | |
(1)取引コスト | 高い | 低い |
(2)流動性 | 低い | 高い |
(3)取引にかかる時間 | 長い | 短い |
(4)透明性 | 低い | 高い |
(1)取引コストは既存の不動産などの場合だと、取引が成立するまでに仲介業者とコンタクトを取ったりして、さらに紙での契約書を書いてその書類を金融機関に提出しに行ってなどなどのためにたくさんの人からが一つの取引に関係しおり、その分費用がかかります。
それに対してセキュリティトークンだとスマートコントラクト上に契約内容を記入しておくことでそういった手続きを簡素化できるので、それに伴い、コストも下がります。
(2)流動性 例えば、不動産を買おうと思うとかなり高額な資金が必要となります。そこで、一般の方などは手が届かないことが多いです。よって購入できる人の数が少ない分流動性が低いです。さらに買い手と売り手の間で価格が合意されてしまい、相場から外れた値段で取引がなされることも多くなります。
それに対してセキュリティトークンは不動産の権利を分割してトークンという金融商品として取引を行うため、小口での購入が可能となり、流動性が増します。すると、何か問題があって現金化するときに楽に換金できるというメリットが生まれます。
(3)取引にかかる時間
既存の不動産を買おうと思うと書類がたくさん必要になり、手続きが煩雑です。それに対して、セキュリティトークンでは全てトークンでの売買ですから時間があまりかからずに取引することができます。
セキュリティトークンの経緯
セキュリティトークンの歴史は浅く、セキュリティトークンという言葉が生まれたのが私が投資を行ったtZEROの資金調達が始まった2017年12月頃にニュースなどで使われ始めました。なので、まだまだ今後に期待といった感じです。
では、セキュリティトークン系のプロジェクトの流れも見てみましょう。
Blockchain Capital
セキュリティトークン系のプロジェクトで最も早くに資金調達を行ったのがBCAP=Blockchain Capitalというベンチャーファンドでして、日本でいう投信信託のように小口でお金を集めて利益を分配するモデルのプロジェクトが2017年4月頃に ICO を行い、そこからトークン設計を変えてセキュリティトークンに転身しました。 参考link
Science
その次に2017年10月にScienceというインキュベーター会社が STO を行いました。インキュベーターとは卵を孵化させるという意味でして、Scienceがスタートアップを支援して上場まで企業を育ててそこで得られた利益の一部を投資家に配布する会社です。
次に、私が最も応援しているtZEROのセキュリティ・トークン・オファリングが行われたという流れでセキュリティトークンの流れが形成されてきました。
まとめ
上記のようにセキュリティトークンを使うことで投資家として様々なメリットを享受できます。よって今後の発展が期待されております。
ちなみに、アメリカだけでなく、ヨーロッパや日本においても様々な方々が法規制の改定や策定など含めて協議を進めておりまして、期待値は高いと考えております。
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